今までの経緯
現在10歳8ヶ月の長男にゃんも。
今年の6月に、全身麻酔により抜歯手術を受けました。
その後、約1ヶ月半でカリカリ(ドライフード)が食べれるまでに回復したけど、しばらくしたらまた痛くなったようで、カリカリが食べれなくなっちゃって。
8/7に受診し、ステロイドの錠剤(プレドニゾロン・1日1回半錠)と抗生剤(アモキクリア・1回1錠を1日2回)を10日分処方。
その後、また痛がるようになったので8月末に再び受診。
アモキクリアを10日分、プレドニゾロン(ステロイド)は3日に1回半錠ずつの処方で1ヶ月分。
9月上旬から次第に調子を取り戻し、食欲も増してモリモリ食べるように。
この間の経緯はこちら。
ところが、10月下旬頃からまた痛がって、ヨダレも常に垂れる状態になったので10月末に受診。
この時も、アモキクリアを10日分、プレドニゾロン(ステロイド)を3日に1回半錠ずつ1ヶ月分の処方。
判を押したように同じ薬を処方されるし、同じ薬を何回も飲んでたら次第に効き目がなくなっていくのは、素人のぷっこでもわかります。
次第に増していく、獣医師・カメ(ぷっこがつけたあだ名)への不信感( *゚A゚)。愛想のない医者だと常々思っていたし、効率ばかり重視して動物への愛情も感じられないし。受付のお姉さん(3人いるうちの1人)も愛想のカケラもなく、いつもむっつりしてるし。
10月末の受診時、にゃんもの口の中の状態すら見ずに『じゃあ前と同じ薬で』と言われたので、不信感の緒が切れ(?)た( *゚A゚)。
一応、処方された通りに投薬してたけど、やっぱり前回より効き目は悪いみたい。その内また痛がるんだろうな、と思っていたら案の定、12月に入ってまた痛がるように。
具体的には、猫缶をほぐしたのですら食べていて痛がるし、やっぱり常にヨダレが垂れているし。朝方、突然『ギャッ!』と叫んで数秒のたうち回って痛がるのが3日ほど続きました(;´Д⊂)。
ネットで調べると、抜歯手術後1年くらい痛がる子もいるみたいだけど、ずっとこんなに痛いのにゃんもが可哀想だし、正直カメ医者に会うのもイヤになるくらいの不信感が募ってました。
近所にある、別の動物病院に連れてってみよう!と決心した母ちゃん。
本当は夏くらいからセカンド・オピニオンしてもらおうと、その病院のホームページを見たりしていたんです。
でも何となく、足が向かなくて。
ホームページ見る限り、信頼できそうな獣医師ではあったけど、抜歯手術したカメ医者のホームページも割りときちんとしてますから、わかんないよね(*_*)。
セカンド・オピニオンしてもらったら、猫エイズだった
で、12/14に、近所の別の動物病院受診。
事前に、にゃんもの抜歯手術後の経緯を紙に書いておきました。上記の痛みの経過や、処方された薬の内容、また食事形態など。そして、手術後からずっと右上の歯茎が腫れていて、赤いことなども。
最後に『こんなに長く痛みが続くものなのか?原因があるとしたら、何か?治療法はあるのか?』と、ぷっことししゃものセカンド・オピニオンの目的、病院に求めることを書きました。
あとは、にゃんもの手術前の血液検査の結果表も添えて。
まずは、受付の動物看護士さんが、皆さん普通に愛想良く出迎えてくれて。受付から見える、院内の薬が雑多に置かれてる感じが、引っ越し前に大変お世話になったミドリ先生の動物病院に雰囲気が似てることで更に安心。
信頼できる獣医師かどうか、ぷっこと旦那と二人で確認したいから、診察室には二人で入らせてもらいました。
初老のマメ先生は、ホームページによると市内で30年近く開業しているとの事で、にゃんもを触る手つきも何となく動物への愛が感じられる気がする(ФωФ)。
概要を読んで『痛くて食べられないのは辛いよなぁ~』と、にゃんもに語りかけ、血液検査の項目を見てすぐに、『エイズの検査項目が無いやないか。』と言われました。
すぐさま、採血して猫エイズの検査。
結果は、陽性。
にゃんも、猫エイズだった(*´Д`)。(白血病ウイルスはマイナス)
ちなみに検査結果が出て、マメ先生は『僕は猫の口内炎はまずエイズを疑うね。』と言われてました。
カメ医者の見落としであり、両親も全く思いもよらなかった原因が明らかになったわけです(*´Д`)。
猫エイズ(FIV)とは
マメ先生にもらった、小冊子。
猫エイズ、正式には猫免疫不全ウイルス(FIV)により免疫不全の症状を呈する病気。ちなみにヒトの免疫不全ウイルスはHIV。
猫エイズ(FIV)は、ヒトには感染しません。猫同士でも、『血で血を洗うようなケンカをしない限りは感染しない(マメ先生談)』との事。
にゃんもは生後3ヶ月で家に来たけど、それから10年間、鼻水や下痢といった明らかな風邪症状を発症しているところは見たことないです。
我が家に来る以前から、猫エイズ(FIV)に感染していたと考えられます。
なので、今まで猫エイズの検査をしたこともありませんでした。
でも、それは無症候キャリア期なだけであって、体内にはエイズウイルスはずっといたんでしょう。
そして、10歳を過ぎてから口内炎という形で猫エイズを発症したようです。
とあるサイトによると、猫エイズの発症期は“エイズ関連症候群期”と“後天性免疫不全症候群期”に分けられるみたいで、多分にゃんもは今“エイズ関連症候群期”。
この時期は、口内炎・歯肉炎・上部気道炎・嘔吐・下痢・細菌性皮膚炎などの免疫異常にともなう症状が現れてくるそう。口内炎・歯肉炎により口の中が痛いので、食欲が落ち痩せてしまうことが多い、との事。
完全に、今のにゃんもの状態と一致(*´Д`)。
そして、更に進行した“後天性免疫不全症候群期”。
“猫エイズの末期で、クリプトコッカス症やヘモプラズマ症といった日和見感染(通常の免疫力があれば感染しない弱い病原体に感染してしまうこと)や貧血・白血球減少症・脳炎による神経症状・リンパ腫などの腫瘍といった免疫不全に関連した症状がみられます。
最終的には衰弱して死に至ります。”
そうかぁ…。
でも、検査結果を聞いて、ずっと続く痛みの原因が分かって、逆にほっとしたのが一番でした。
それに、痩せてって痛みでのたうち回るにゃんもを見ていたら、もしかしたら冬は越せないかも…と思ったこともあったから、ある意味覚悟はできていたのかも(*´-`)。
ヒトも猫も、明日どうなるかなんて誰にもわからないことだし。
他の子に関しても、どんな病気でいつ亡くなってもおかしくないのかも。まぁ、両親に関しても同じことが言えるんですが。
一緒にいれることが奇跡なんだと思って、今まで通りに1日1日を大切に過ごしていこう、と思いました。
ちなみに、猫エイズについて調べてたら、「FIV陽性ネコの生存率(survival rate)は、FIVに陽性と診断されてから1年でおよそ約20%が死亡する(発症していないネコの安楽殺を含む)ものの、それ以降はFIV陽性ネコ群と陰性ネコ群では生存率に大きな差は見られない。」という、アメリカの研究の記述も見つけました。
にゃんもが、あと何年生きるかわからないけど、辛いことや痛いことを、少しでも軽減させてあげて、穏やかな最期を迎えられるように、ぷっことししゃもで手助けできたらな、と思ってます。
大事な息子を、最期まで面倒見れるのは悲しいけど幸せなことだと思うから、出来る限りのことをしてあげたいかなと。
こんなヘタレのもやし息子、遺して母ちゃん先に逝けないもの。
そして始まった、猫エイズの治療
猫エイズは、ウイルス自体に対する有効な治療法は確立しておらず、極力ストレスを与えないようにして栄養状態を良好に保ち、抵抗力の維持につとめて発症を出来るだけ遅らせることしかないそう。
発症したら対症療法をするしかなく、一般的には、日和見感染症に対する抗菌薬や抗真菌薬、貧血に対する増血剤、口内炎などの炎症に対する抗炎症薬(ステロイド)といった治療になるそうです。
また、抗ウイルス作用をもつ猫インターフェロンの投与により生存期間の延長がみられたという報告もあるそう。
マメ先生も、このインターフェロンとステロイドによる治療をしてくれてます。
まず、インターフェロンの注射(インターキャット)を、12月の14日、15日、17日、18日に接種。18日以降は1週間に1回のペースで注射してもらってます。
それと内服薬。
ステロイド剤(プレドニゾロン)を1日1回1錠。クラバモックス(粉)を、1日2回、1回1包。
そして、インターフェロンを精製水に溶かしたうがい薬を、1日2回、1回2mlずつ口内に噴射。を、12/14からとりあえず年明けまで続けて、との事です。
今後、投薬の量を減らしつつ、インターフェロンの注射を1週間に1回から2週間に1回に減らせたら良いね、とマメ先生は言ってます。
看護士さんは優しく、いつもにゃんもを気づかってくれます(『あ、今日はお漏らししてないね~、少し慣れたのかな~( ´∀`)』とか)。
マメ先生も信頼できる先生だと、毎回感じてます。ぷっこもししゃもも共に。やっぱり、心から信頼できる動物病院にかかるのが大事なんだと痛感。
にゃんもには、色々と申し訳なく思うことばかりです(;´Д⊂)。ごめんね(;´Д⊂)。
ちなみにお金のハナシ
お金のことも書いといたら、と旦那が言うので、ちょっと書いてみます。
インターフェロンの注射(インターキャット)、1回が3,000円(税別)。
内服薬のプレドニゾロンが10日分で500円、クラバモックスは10日分で2,000円となってます。
インターフェロンのうがい薬は、約3週間分で3,000円でした。
別で再診料が500円なので、注射だけの日は消費税も合わせると合計3,850円。
12月のにゃんもの医療費、およそ40,000円ナリ。
母ちゃんのささやかなボーナス、全部飛んでったわ( Д ) ゚ ゚。
まぁ、特に欲しいものもないし、にゃんもの元気は何物にも代えがたいからね(* ´ ` *)。
マメ先生、どうもありがとうございます。
現在のにゃんも。
治療が始まってすぐ、にゃんもがヨダレを流さなくなって。
ほとんど食べれなくなってたのに、少しずつ食欲も増して。
数日前から、1日でカリカリお玉2杯、パウチも1袋平らげてる。元気だった頃と同じくらいの食欲。
体重は、12/14に3.6㎏だったのがずっとそのままだけど、少しずつ増えたらいいな(*´-`)。
顔色も日増しに良くなって、1日ほとんど寝てた頃もあったのに、今じゃ前みたいに家中パトロールして、母ちゃんの半纏の紐で遊ぶまでに元気を取り戻しました( ゚∀゚)人(゚∀゚ )。
赤くただれていた口の中も、『びらんがなくなって(マメ先生談)』、キレイなピンク色に。
痛くてあくびもできなかったのに、普通に『くわぁ~』と、あくびしてます。
一言で言うと、“猫が変わったかのように、劇的に元気になった( ゚∀゚)人(゚∀゚ )”。手術受ける前の、元気だったにゃんもに戻ったみたい。
それだけ、この半年痛くて辛かったんだね(;´Д⊂)。
手術と言えば、こないだの受診で、にゃんもの口の中を見たマメ先生。
『状態はとてもイイネ!ただ、右上に歯の残痕あるやん。(カメ医者は)ヘタクソやな( *゚A゚)』と、言われてました。
カメ医者…( *゚A゚)。
ちなみに手術直後から、赤く腫れた右上の歯茎に、白い粒(0.3㎜くらい)が見えていて、『コレ何でしょう?』てカメ医者に聞いたら、『縫合糸ですね、自然に溶ける素材だから大丈夫。』とか、のたまってたけど。今回、それが削り残された臼歯だったことが判明した訳です。
もう、今更何を言っても遅いんですが(*´Д`)。ごめんね、にゃんも。
今までもそうだったけど、これから更にうんと甘やかしてやっちゃる(;´Д⊂)。
どうか、願いが叶うなら、少しでも長く元気なにゃんもと一緒に過ごせますように。
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