ぷっこと同じく、大人のきょうだい児の方や、親御さんに向けての情報提供のつもりで。
病院内患者間トラブルで怪我をさせる
今までの詳しい経緯は、『統合失調症』『お兄ちゃん』タグで見てもらったら記事が出てきます。
地元の南九州から、ぷこ母と共に移住してきた現在40代半ばのぷこ兄。高校生の頃から統合失調症を患っていて、焼身自殺を図り生死の境をさまよったことも。
最近は落ち着いていて、精神科病院を退院して施設に入り、ぷこ母にも自由に会えて外出外泊で甘やかしてもらってました。

が、去年の年末にオーバードーズで再入院。その直後、環境の大きな変化によるストレスが主な原因だったんだと思ってますが、付きまとわれてた男性患者(Oさん)を突飛ばし、骨折という大きな怪我を負わせてしまいました。(前の記事はこちら)
閉鎖病棟のデイルームが現場だったみたいですが、職員は物音(看護師長によるとすごい音がしたとか)で始めて事態に気付いたとかで、目撃者は無し。
主治医曰く『細い子』だった為か、大腿骨、しかも骨盤と繋がる関節(大腿骨頭)が折れたようで、その部分を金属のものと置き換えるという大手術が必要になったそうです。
200万円の高額医療費の請求
年末に、ぷこ兄が怪我を負わせた、という連絡が来て、その後1月後半に病院側からの説明をするから、と言われぷこ母と共に病院へ(ぷっこは半休取りました)。
病院のケースワーカー、ぷこ兄の病棟の看護師長、事務のお偉いさん2人が勢揃い。(ぷっこ、有給取って良かった(;・∀・)。ぷこ母1人でこれはしんどかったわ)て思ったよ。
事の顛末から説明されて、第三者行為になるから、保険がおりず全額加害者が払うことになる、と言われました。
第三者行為で医療費全額請求
Google先生によると、『第三者行為とは、自分以外の人による行為でけがをした場合を指します。交通事故や暴力行為、他人のペットに噛まれたり飲食店で食中毒になったりなど、さまざまな事例が考えられます。』
『【第三者行為によるけがの治療費の負担】基本は、加害者が治療費を10割分払うようになっています。健康保険組合は、加害者が支払うべき治療費を一時的に立て替えるだけで、負担した治療費は後で加害者に請求します。』との事。
つまり、今回ぷこ兄の暴力行為によって生じたOさんの怪我の治療費は、加害者であるぷこ兄が全額(10割)負担しなければならず、保険適用外になるということ。
で、その治療費なんですが。紙をもらいまして。

(20万…?イヤ、0ひとつ多いわ)というのがぷっこの最初の感想でした。
総額2,113,368円…。ちなみに後日、金額修正されて1,926,942円になったけど。
にひゃくまんえん…。
整形外科病院での入院、手術代が約133万円。その前後の受診費用約10万円。精神障害者であるOさんには、入院中24時間付き添いをつけてくれ、と整形外科からの要望でその人件費(そういうニーズに対応してくれる家政婦会社があるようです)が約36万円。精神病院↔️整形外科病院の行き来の介護タクシー代が約10万円。その他諸々。
普通の怪我なら、高額療養費制度を利用して、10分の1くらいで済んだかもしれないけど。保険対象外なのでそれも無理。
気になること、その場で事務のお偉いさんに色々質問してみたけど。200万が減額になる道はなさそうでした。
市内で一番大きい精神病院だけど、その事務のお偉いさんも、こんな高額な第三者行為による医療費の事案は始めてと言ってました。
ぷこ兄、レジェンドを作ったよ。
予防は無理?せめてお守りの保険加入
約200万円の医療費請求を受けて、病院側に一切責任は無いのか?と腑に落ちない部分もありました。
ぷこ兄はオーバードーズで再入院したばかりで不安定で、Oさんが付きまとうことに対して嫌な思いをしてることを、スタッフに事前に訴えていたのに、事件は起こってしまった訳で。
とはいえ、ずっと1人の患者を監視できる訳もなく。それはどこの病院、施設でも一緒だろうから。
弁護士雇って、病院の責任を追及して、医療費を多少持ってもらう?でも、その為に休みの時間を費やすよりは、その時間で3人(ぷっこ、旦那、ぷこ母)でどこか出掛けたり美味しい物食べたりしたいよ?
と、これはぷこ母にも言ったんですが。
ぷこ母もそんな気はなかったようで、『これから先もお世話になる病院だからね』と言ってました。
ぷこ母の、地元の知り合いの方にも統合失調症の息子さんがいて、地元の精神科病院に長く入院してるそうですが。今までに3回、病室の壁を殴って穴開けて、修理費を負担したそうです。
そういう時、病院も施設も責任負えないよね。だから、入院するときに連帯保証人が必要になるわけで。この度の入院に際しても、ぷこ母とぷっこがそういう書類に署名、捺印した訳で。
起こってしまったことはもう仕方ないから、これからそういうのが起きた時に何か使える保険みたいなのは無いのか?と探してみたら見つかったのがこれ。

まぁ、この保険でも、今回のケースはカバーできないんですが(損害賠償請求には対応可能でも、医療費はまた別の話だから)。それに、そもそも悪意を持って人を傷つけたのに保険使えたら、問題あるよね?っていう。

保険使える、使えないの判断は保険会社がするから、あまりあてにはならないだろうけど。本当お守り的な意味で、ぷこ母は早速ぷこ兄を加入させてました。保険料は1年間で2万円くらい。

あとは、どんな状況でもとにかく手を出したらいけんよ、とぷこ兄に言い聞かせてた。
一番可哀想なのは、大怪我したOさんだからね(´Д`)。デイルームの見取り図見てて、大腿骨骨折するような力で突飛ばして、もし机の角で頭とか打ってたら?と思うと。二度と起こって欲しくない。
※保険についての詳しいサイト→こちら
最後に愚痴を少々
病院側からの説明を受けて、しばらくは仕事中も(200万円…)がふと頭をよぎる。
何より、昔から気が小さく気が弱く、妹のぷっこに対してケンカで手をあげたこと1回しかないぷこ兄が、悪意を持って人を傷つけた事実がショックでした。
ぷこ母も流石にショックが大きかったと思うけど。『もう、前を向くしかない』と。シルバー人材センターで働いて、200万円取り戻すわ、とも言ってました。

そんな母妹を尻目に、ぷこ兄には、主治医の“ぷこ兄の治療に支障が出るから”という判断で、Oさんにかかった医療費の全貌は知らされることはなく。
相変わらず、ぷこ母に甘えてる風で。なんだかなぁ、と。
まぁ、治療費の全貌は、ぷこ兄が月1の耳鼻科のついでに家に来た時に、ぷこ母の机の上に出しっぱなしになってた請求の紙を見て知ってしまったようなんですが。
その時にどれだけ詳しく把握したのかわからないけど。『迷惑をかけたねぇ』と言ってたそうです。
あと、病院の事務のお偉いさん、最初の面談?以降、何とかぷこ家の負担が軽くならないか、市や県の国保連の担当部署に何回か赴いて、ぷこ家の状況を説明して、何とか減額して欲しい、とお願いしてくれたみたいです。
その人の得には全くならないと思うのに。隣の隣の市まで出張してくれたようで、ありがたいことです。
まだ結論は出てないけど、減額にはならないと思ってます。これから少しずつ返していくのか、どうしようか。
こんな風に、穏やかな日常には思いもよらない落とし穴が潜んでるんですよね。
第三者行為のこと、今まで全く知らなかったけど。始めての勉強代にしてはとてつもない金額だけど。
ぷこ母の言うように、前を向くしかないよね(*´Д`)。せめてこの記事が、誰かの為の情報提供に少しでも役立ったらいいかな(*´Д`)。
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